映画の中の着物に惚れぼれした後は、着物のしくみのことも少しお話したい…というわけで、友人が主宰していた「赤玉ジャパン」という海外旅行者向けサイト(日本文化の紹介がメイン)のために書いた記事とイラストをこちらに再掲させてもらいます。「にゃぱん」という猫がナビゲーターでがんばってます。
着物って合理的で無駄がないのも、私が着物好きな大きな理由です。仕立て方といい、着方といい、すべてにおいてすごくすっきり、腑に落ちる感覚がある。着物を畳むのなんて、もはや快楽と言ってもいいくらいです(ぱたぱたと折り畳むと、どれもほぼ同じサイズのペラっとした長方形になる気持ちよさったら!)。
そんな気持ちを、またまたアツく語った一編、よろしければお付き合いください。
*赤玉ジャパンのサイトはこちら
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ふだんはジーパンを愛着してるけど着物も大好き!そんなにゃぱんが、着物のいろはをレクチャーします。
着物って、実際に手に取って着てみると、何枚もの長方形の布から出来てるのがよく分ります。こんなふうに(図1)反物を裁断して、縫い合わせてるんですね。女性の反物のサイズはだいたい、幅が37~38センチ、長さが12~13メートルあります。身長170センチくらいまでの人なら、これで一着作れます。

仕立てる時は、もちろんサイズ(背の高さ、腕の長さ、ヒップ)を測るけど、洋服ほど厳密じゃないんです。なぜなら自分にピッタリのサイズじゃなくても、着るときに調整できるから。裾の長さを調整するには「おはしょり」という独特の方法があります。くるぶしよりも長く余ってる裾を、ウエストのあたりで折り畳みます。じゃあやバストやヒップサイズは?それも大丈夫!着物は巻き付けて着るので、太ってる人は巻き込む量を少なく、やせてる人は多くすればノープロブレム。(図2)

もちろん、ピッタリのサイズで作れば無理なく着れるし、きれいなのですが、多少のサイズ違いはどうにでもなる!のが着物の魅力のひとつだとにゃぱんは思います。
そのうえ、ほどきやすい縫い方をするので縫う前の状態に戻すのも簡単。サイズ調整をしながら縫い直しができるようになってるんですよ。だから、おばあちゃんの着物でも100年前のアンティークの着物でも、現代の人がリメイクして楽しめるわけ。これってすごく合理的!
多少の違いはあれど、着物の仕立て方は男女ともほとんど同じ。デザインはずーっと変わりません。その代わり、着物や帯にする布の種類や色、柄のバリエーションはものすごく多種多様。日本各地に、その土地それぞれの名産とされる布があるんですよ。にゃぱんはいつか日本各地の布の織元を訪ねる旅をしたいなーと思っています。
さて、こんなふうに直線的に作られてる着物なので、収納もらくらく。ハンカチみたいに四角くコンパクトに畳めて重ねてしまえるからかさばりません。畳んだ折り目は縫い目に沿ってるので、にゃぱんの嫌いなアイロンがけの必要も無し!広げてすぐ着れます。これもなんて合理的なんでしょう。

単一的な形の着物だけど、ちょっとした着こなしの違いで、同じ着物でも全然違って見えるのも面白い。ここでセンスが問われるニャ!と、自分なりの工夫を重ねるうち、どんどんその魅力にハマっちゃうわけです。身にまとうと現れる立体感や動きに合わせて自由自在に変わる形は、浮世絵などでもおなじみです(図3)。

着物ならではの季節感あふれる模様やきまりごとなど、おしゃべりしたいことはまだたくさん。それはまた次の機会に・・・
