2024年11月15日

  • 池袋モンパルナスとアトリエ

    練馬区立美術館で開催中の「野見山暁治展」を見てきました。野見山氏は練馬区にアトリエ兼住居を構えたので、縁の地での追悼展でした。でも、若い時は池袋モンパルナスに住んでいたとのこと。池袋モンパルナスといえば熊谷守一がまず頭に浮かびますが…私、野見山暁治の絵はたぶん初見です。

    小規模な展示でしたが、面白かったです。大きいキャンバスに油絵具が踊っているのを見ると、小さいことでチマチマと悩む自分が浄化されるような気持ちになります。ヒョイとつまみあげられて、少しだけ俯瞰したところから世界が見渡せるような感覚というか。絵っていいな…と、こんな時に思います。

    野見山氏のインタビュー映像も展覧会の見どころで、そこで詳細に紹介されていたアトリエにも目が釘付けになりました。アトリエ…なんて良い響きなんでしょう。どんな仕事場でもそれを見るのは面白いけど、画家のアトリエへの興味はやっぱりちょっと別格です。映画でも、写真ででも、画家その人が反映されたようなアトリエが見れると心躍ります。

    *美術館にはほんの一部、アトリエが再現されていました

    野見山氏のアトリエは、練馬と糸島(あっ、これも今の朝ドラつながりだ)2か所にありました。糸島のほうが広そうでドラマチックな建物だけど、私は練馬のほうが好きだったな。より生活と一体になっているほうが楽しそうに感じてしまいます。

    さてもうひとつの縁の地、池袋モンパルナス。戦前にこの芸術家村があった場所は、じつは今の私の部屋のすぐ近くです。何も知らずにたまたまこの地に住むことになったのですが「せっかくならいろいろ知りたい」と、現存するアトリエ付きの家を訪問する町歩きの会に参加したこともあります。その古いしゃれた平屋には大きなキャンバスを運び出せるように細くて背の高いドアが付いていたり、アトリエといえばイメージする吹き抜けの大きい空間があったり、「憧れちゃうわ」の世界が繰り広げられていて、拝見できたのは貴重な機会でした。(その家は今でも建築家夫妻が事務所として使っていらっしゃる。うらやましい!)

    アトリエとか、画材店とか、「絵」まわりのことが好きだから「絵」が好きなのかもしれません、私。ま、ミーハーなんですね。でも楽しい要素は多いに越したことはない。しばらくその楽しさの感覚を忘れていましたが、それを追うのもいいじゃないか。まずはスモックでも縫いますかね(うそです)。

    *うちの近くの図書館には「池袋モンパルナスコーナー」もあります。
    そうでした、セツ先生もここに住んでたんでしたっけ。