短歌を詠んでみた

5月の個展では、絵に合わせて短歌を詠みました。「まだブログに載せてなかった…!」と、遅まきながら2回に分けて投稿します。

まずは旅の絵、アメリカのルート66沿いのモーテルの絵から。
(絵のすぐ下に、絵に合わせて詠んだ短歌があります)

《 時を計る 動くものなし ロードサイド 風にたなびく 雲さえもなく 》

2007年のアメリカ旅行だから、もう18年前!個展をやらせてもらったサンブンノイチギャラリーを主宰するデザイン事務所、BLACK BEANSさんの社員旅行に同行させてもらって、念願のルート66を辿る旅ができました。その旅行の風景を描いたなかの一枚です。(同シリーズの絵はギャラリーページからご覧いただけます)しーんと時間が止まってしまったような、あの静かで怖いくらい清々とした風景はくっきりと目に焼き付いています。

続いて、こんどはベトナムの旅の絵。4枚連続でまいりましょう。

《 この角か もひとつ先のあの角か 曲った先に 待つパラダイス 》

ベトナム中部の町、ホイアンを散歩して出会った風景です。そぞろ歩きで出会う場所は一期一会、そう思うとどうってことない普通の町角の眺めも、特別なものに思えてきます。

《 あの唄が 聞こえてきそう 陽だまりに 時空を超えて 私はここに 》

こちらもホイアン。ホイアンは穏やかで懐かしい空気に満ちたところでした。散歩すれば、町角で子供のころの自分に出会えそう。聞こえてくるのは…さぁ、どんな唄でしょう。

《 子どもらの 声は遠くに カオラウと ひそり向き合う 遅い昼食 》

ホイアン(ベトナム)でしか食べられない「カオラウ」という麺料理があります。日本の伊勢うどんがルーツになっていると言われ、その独特な味わいにすっかりハマりました。滞在中に何回か足を運んだレストランは、ランチタイムは地元の家族連れで大賑わい。その喧騒の中で食べても、混雑を外した時間に一人で食べても、どちらもおいしいカオラウでした。

ホイアンからハノイへ。

《  赤にブルー 淡いグリーンに濡れた土 色に恋したハノイの通り 》

旅先では必ず印象的な色に出会います。はじめてのベトナムで訪れたハノイの町では、壁のペパーミントグリーンがその筆頭でした。霧雨やスコールも多く、しっとりした空気の中で冴えざえと見えた色たち。また会いに行きたいです。

この展覧会で、このうように絵のタイトルがわりに詠んだのが、私の短歌デビューです。(中学の国語の授業で作ったことはあったけど)何事も「まずは概略を理解して」と考える私、「短歌入門」みたいな本を何冊か読んだら、かえっておそれ多く身構えてしまいました。「難しい!ぜったい無理!」と尻込みしましたが、ギャラリーの黒川さんがご自分の写真の絵に短歌を詠んでくれたので、ここは私も思い切って!とチャレンジしました。
サンブンノイチギャラリーのウェブサイトには黒川さん作の短歌も掲載されています。)


前半最後は今が季節のダリアを。

《 夕闇に ぽっとともした 灯のような 窓にたゆたう 君のくれない 》

ダリアはいちばん好きな花です。ダリア様と言いたいくらい気位が高そうに見えるときもあれば、寂しそうに見えるときも。そんなさまざまな表情を楽しみながらの同居は短い間だけど、確実に友情が芽生えます。花は楽しいですね。

では、後半はまた次回。